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「コイプレイス」再開発機運を映す空間 広島市の西広島電停一帯、地元店連携でにぎわい戻る【地域きらり】

2021/4/7 21:51
親子連れでにぎわうコイプレのイベント(3月27日)

親子連れでにぎわうコイプレのイベント(3月27日)

 広島市西区己斐本町の西広島電停一帯に、にぎわいが生まれている。広島電鉄(中区)が昨年2月に開業した交流のための区画「コイプレイス(コイプレ)」のイベントには親子連れが集まり、地元の飲食店や商店の連携も活発になってきた。JR西広島駅の改修や周辺の再開発への期待もあり、新たに出店する事業者も出てきた。

 「かわいい絵が描けたね」。3月下旬、電停横のコイプレでの催しで、子どもたちが布製のかばんに絵を描いていた。アクセサリーや菓子の販売、占いのブースもあった。敷き詰めた人工芝に座り込んで遊ぶ子どももいた。近くの主婦久保奈々恵さん(38)は「もうすぐ2歳になる次女とよく来ます」と笑顔を見せた。

 コイプレは、老朽化を理由に2018年に閉館した商業ビル「ひろでん会館」の跡地約1200平方メートルに完成した。広場や平屋の交流施設、弁当やパン、コーヒーを売る小さな5店がある。平日には、ベンチで昼食やおやつを食べる人の姿が目立つ。

 ▽商業ビル建設計画

 一帯には再開発の構想がある。コイプレを含む約1・82ヘクタールに地上100メートルを超すマンションや、商業ビルを建てる計画。地権者たちが17年に準備組合を設け、市や関係者と協議を重ねている。広電も協力する意向で、コイプレを「計画が固まるまでの暫定利用」とする。その上で「街が変わるきっかけになるような場所にする」と地域との連携を進めている。

 19年12月のプレオープンイベントでは、近くの飲食店の持ち帰り料理を注文すると広島修道大(安佐南区)の学生が配達し、広場で食べられる企画を実施。地元の約80店が加盟する西広島商店連合会も積極的に協力し、20年12月にはコイプレのライトアップに合わせ、各店が計約300個のあんどんを飾った。

 連合会の田中宏会長(63)は「加盟店に一体感が出てきた。新しくなる街への期待も高まっている」と説明する。JR西広島駅は、工事が進む新駅舎の利用が22年3月末に始まる。30年前後には延伸するアストラムライン終着点になる計画もある。駅の東側では別の再開発の機運も高まる。

 ▽新たな事業者出店

 公共交通の乗り換え拠点として、行き交う人が増えると見込まれる己斐の街。田中会長は「大半が地元の事業者で個々の発信力が弱い。交通機関を使う人に立ち寄ってもらうには、まとまって宣伝しないといけない」と分析する。連合会のホームページを作り、店や行事を紹介する予定だ。

 新しい事業者も入ってきている。電停北側に18年2月、カレー店「51(こい)カリー カフェ&ダイニング」がオープンした。柿木信仁代表(44)は、祖父が近くで食堂を営んでいたため幼い頃から親しみのある己斐を選んだ。「祖父の時代は商売の街として栄えた。いったんは廃れたが、再開発の計画でにぎわいが戻ってきた」と喜ぶ。

 周辺には同年代の経営者が新しく店を構え、古くからの店と共存する。柿木代表は「己斐は若者と年配の人が仲良くなれる。この街を起点に成長していく」と意気込んだ。(松本真由子)


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  • カレーを提供する柿木代表。今後の再開発に期待している

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