地方経済

電力販売カルテル疑い 公取委、中国電など4社立ち入り

2021/4/13 22:44

 事業者向けの電力販売を巡り、互いに営業活動を制限するカルテルを結んだ疑いがあるとして、公正取引委員会は13日、独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで中国電力、関西電力、中部電力の大手3社と中部電の販売事業会社の中部電力ミライズを立ち入り検査した。国は電力小売りの自由化を進めて大手による地域独占を改め、エリアを越えた販売を促している。立ち入り検査には、適正な競争を徹底させる狙いがあるとみられる。

 関係者によると、中国電など4社は工場やオフィスビルなどに向けた特別高圧電力や高圧電力の販売で、顧客の奪い合いを避けるため、相手のエリアでの積極的な営業や客の新規獲得の中止と営業拠点の縮小を話し合った疑いが持たれている。エリアが接する中国電と関電、関電と中部電の間で2018年ごろから取り決めていた疑いがある。

 電力小売りは00年に特別高圧、04〜05年に高圧が自由化され、16年に家庭向けの低圧も含め全面自由化された。各地域の大手が供給を独占する体制は崩れ、区域を越えた競争が激化。関電は17年に広島、岡山市に営業拠点を構え、中国電は逆に、関西の企業に売り込みを図った。新電力も交えて顧客の争奪戦が激しくなる中、両社には大手同士の消耗戦を避ける狙いがあった可能性がある。

 中国電は「公取委の立ち入り検査を受けていることは事実。調査内容など詳しいことが分からないため、現時点でコメントできない」と説明。「公取委の調査に適切に対応する」との方針を示した。

 また公取委はこの日、家庭向けの低圧電力と都市ガスの販売を巡り、価格カルテルを結んだとする独禁法違反の疑いで、中部電と東邦ガス、中部電ミライズの3社を立ち入り検査した。(境信重、榎本直樹)

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