地方経済

コロナ禍の新人研修、新しい形 中国地方、オンラインや屋外で「3密」回避

2021/4/14 23:40
広島県中小企業家同友会が開いたオンラインによる新入社員研修

広島県中小企業家同友会が開いたオンラインによる新入社員研修

 新型コロナウイルスの流行を受け、オンラインを活用した新入社員研修が中国地方で広がっている。感染を防ぐため、屋内に集合する従来の形を取りやめ、個々に自宅などから参加させている。集合する場合でも「3密」を避け、屋外で研修する企業もある。同期や会社とのつながりを深めてもらおうと、工夫を凝らしている。

 広島県中小企業家同友会(広島市中区)は今月初め、会員企業の合同研修をビデオ会議システムで開き、19社の40人が参加した。例年は2泊3日の合宿を開くが、昨年は感染拡大で中止した。今回は感染状況に左右されないように、オンライン開催を決めた。

 同友会によると、新入社員が少ない中小企業にとって研修は、地域の会社の同期と話せる貴重な場になっている。参加した男性(24)は「新人同士で打ち解けることができた」と喜びつつも、オンラインのため「相手の反応が分かりにくく不安もあった」と明かした。

 総合化学メーカーのトクヤマ(周南市)も初めてオンラインで開いた。大卒などの44人が入社から2週間、自宅から研修に参加して会社の制度や歴史を学んだ。今後は「オンラインと対面を内容で使い分けていく」とする。

 屋外での研修に踏み切ったのは、制御盤など製造の東洋電装(広島市安佐南区)。世界遺産の島・宮島(廿日市市)に3月、入社前の新入社員6人を集めた。先輩社員が進行役を務め、自社製品の紹介を兼ねた島内の冒険ゲームや自然公園でのキャンプファイアで親睦を深めた。初めての企画で、同社は「先輩や同期との絆を深めて会社に定着してほしい」と願う。

 就職情報会社ディスコ(東京)の調査では、中四国地方の62社のうち21社(33・9%)が昨年の新入社員研修でオンラインを取り入れた。広島支社の杣川(そまがわ)義之介支社長は「感染防止策として今後も活用が広がる」とする一方、「人間関係を深めるため、対面を維持したい会社も多い。使い分けが広がりそうだ」とみている。(標葉知美) 


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  • キャンプファイアで親睦を深める東洋電装の新入社員たち

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