地方経済

脱「履歴書性別欄」 地場企業、多様な人材確保へ 「写真」任意も

2021/4/16 23:30

 就職活動に使う履歴書やエントリーシートに、性別欄をなくす企業が中国地方で増えている。選択式から記入式に変えたり、写真の添付を任意にしたりといった動きもある。性的少数者(LGBTなど)や性別の開示を望まない志望者に対応し、多様な人材の確保につなげたい考えだ。

 自動車用シート製造の東洋シート(広島県海田町)は来春入社の新卒採用から、志望者に提出してもらう書類の性別欄をなくした。「性別は選考基準とは関係ない」として決めた。バイオ関連企業の林原(岡山市北区)も昨年から欄をなくし「志望者の中に性的少数者がいた場合、不快な思いをさせたくない」と理由を説明する。

 自動車部品製造の西川ゴム工業(広島市西区)や、ドラッグストア運営のツルハグループドラッグ&ファーマシー西日本(同)も同様の対応を取る。

 カジュアル衣料品店ユニクロを展開するファーストリテイリング(山口市)も昨春入社の選考から、ウェブでのエントリー時に、性別の記入を任意にした。

 エントリーシートの性別欄を男性と女性の選択式から記入式に変えたのは、自動車販売の岡山トヨタ自動車(岡山市北区)。今年の新入社員の採用から変更し、人事担当者は「どちらを選べば良いのかと悩まないようにした」と話す。衣料品製造などのキャン(同)も19年春入社の採用から、性別の選択項目に「その他」を設けた。

 文具大手のコクヨ(大阪市)は昨年12月に性別欄のない履歴書を発売するなど、配慮した動きは全国的に広がりつつある。厚生労働省が性別の記載を任意とする様式例の案を示したことで、さらに加速する可能性がある。

 記載だけでなく、さらに踏み込んだ対応をする企業もある。半導体部品製造のローム・ワコー(笠岡市)は、履歴書への写真の添付を任意としている。性別と年齢の記載も自由。「見た目などの情報は選考には考慮しないという観点でこの形式にした」と説明している。(口元惇矢)


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