地方経済

ワクチン職場接種予定17%「千人の壁」 広島・山口上場67社調べ

2021/6/17 23:24

 広島、山口両県の上場企業67社のうち、新型コロナウイルスのワクチンの職場接種を予定しているのは12社(17・9%)にとどまることが17日、中国新聞の調べで分かった。一つの会場で最低千人に接種する「千人の壁」や、医療従事者の確保といった課題が浮き彫りになった。

 接種を予定するのは、上場51社の広島県で8社、同16社の山口県で4社だった。ただマツダが「日程や態勢は検討中」とするように、このうち5社は開始時期を調整中。化学メーカーの東ソー(周南市)も「ワクチンが届き次第」と説明した。

 職場接種の予定がないのは14社(20・9%)で、予定する企業を上回った。理由を問うと、「自社やグループの従業員では千人に届かない」(山口県の製造業)「常駐の産業医がおらず、十分な医療従事者を確保できる見通しが立たない」(広島県の小売業)との回答が目立った。

 職場接種を「検討中」としたのは20社(29・9%)に上った。「他社から共同接種の声が掛かれば考えたい」(広島県のサービス業)と前向きな企業がある一方、「従業員に副反応が出た場合の勤務シフトを考えると難しい」(広島県の製造業)と慎重な企業もあった。

 「未定」は21社(31・3%)と最も多く、「実施要件のハードルは高い」「国が打ち手の確保をサポートしてくれないと難しい」との声があった。

 調査は15〜17日、両県の上場企業67社から聞き取った。(榎本直樹)

 <クリック>新型コロナウイルスワクチンの職場接種 企業や大学などが、自治体の接種事業に影響を与えない範囲内で実施する。自治体の負担を軽くし、接種のペースを上げる狙いがある。米モデルナ製ワクチンを使い、接種券が届く前でも受けられる。原則として費用は国が負担。最低千人程度が同じ会場で2回接種するなどの要件がある。 

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