地方経済

山口FG会長解任の背景、新銀行設立計画が引き金か

2021/7/10 14:51
山口FGの本社。新銀行の設立計画が吉村氏の事実上の解任につながったとみられる

山口FGの本社。新銀行の設立計画が吉村氏の事実上の解任につながったとみられる

 山口フィナンシャルグループ(FG、下関市)の吉村猛前会長(61)がグループ内に新銀行の設立を計画していたことが9日、関係者への取材で分かった。経営コンサルタントの男性を最高経営責任者(CEO)に迎え、その親族も雇用する内容だった。取締役会は十分な社内合意を得ずに進めていたと受け止め、6月25日の事実上の会長解任につながったとみられる。

 複数の関係者によると、吉村氏は、消費者金融会社と共同出資でリテール(小口業務)専門の新銀行の設立を目指していた。このコンサルの男性が所属していた会社が設立計画の策定に関わったとみられる。吉村氏は今春、取締役会に概要を説明。男性のCEO就任や男性の親族を含む社員数人の雇用、新銀行の出資割合なども計画に盛り込まれていたという。

 コンサルの男性を巡っては、インターネット上に吉村氏との癒着を指摘する「内部告発文」とする文章が掲載されていた。取締役会が事実関係を調べているさなかの概要説明だった。

 吉村氏を事実上解任した臨時取締役会には社外取締役7人を含む計10人が出席。複数の取締役が新銀行設立の案件を指摘した。重要な事項にもかかわらず、社内で十分議論されていないとして再任同意案の否決に至った。吉村氏が否決の理由を問いただす場面もあったという。吉村氏は代表権のない取締役となり、兼任していたグループCEOには椋梨敬介社長(51)が就いた。

 椋梨社長は臨時取締役会後の記者会見で、再任同意案の否決理由を「新規事業を社内合意を得ずに進めようとし、ガバナンス(企業統治)における重要な論点と捉えた」と説明。問題視した具体的な内容は明らかにしなかった。

【関連記事】

山口FGの吉村会長、事実上の解任 臨時取締役会、椋梨社長がCEOに

【インタビュー】コロナ禍の地域経済、どう支援 山口FG 吉村猛会長

山口FG、統廃合で年3億5000万円減 もみじ銀33店・北九州銀1店減、18店改装し相談業務に注力


  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

同じ日の経済ニュースの記事
一覧