リポーター発

イタリア

過激なストライキ

2013/12/14
写真はストを呼びかける広告。「真のイタリア人(失業者、パート、年金受給者、全ての労働者、母親、父親)は動くな!」

写真はストを呼びかける広告。「真のイタリア人(失業者、パート、年金受給者、全ての労働者、母親、父親)は動くな!」

 チャオ! 9日朝、いつも通りに家を出た夫から電話です。「道路が閉鎖されて、会社までたどり着けないんだ」。普段であれば、20分もかからない道ですが、交通の要所がトラックでふさがれているとのこと。その後、大きく迂回して結局1時間半以上かかって会社までたどり着いたと電話がありました。
 9日からイタリア全土で「フォルコーニ(FORCONI)」のストライキが行われています。フォルコーニとは「熊手」の意味で、農業や輸送業の関係者の組織です。
 ストは9日から5日間とされています。要求は税金の引き下げ、現政府の解体に加え、農業関係者や輸送業者の待遇改善を求めています。南部イタリアから始まった運動ですが、今は全土で混乱が続いています。
 不況の続くイタリアでは、政府への不満がたまっており、ストでその鬱憤がはらされている感があります。失業率の高さを訴える若者グループもあります。私の住むトリノ市内でも、役所への投石や駅の占拠などが行われています。道路も一部封鎖され、公共交通機関はちゃんと機能していません。
 ストライキ2日目に、市場でお店を開けたい店主とスト実行者とがもめる光景も見掛けました。クリスマスシーズンの書き入れ時に、店を開けられず、困っているお店も多いのです。
 しかし、ストライキの実行者は「店を開けたら、ショーウインドーを壊すぞ」と言って回っているのだとか。ストライキ1日目には開いていた大手チェーンのスーパーマーケットも、2日目には入り口にストの賛成者が集まり、店が開けられなくなっていました。
 3日目になって警察の大規模介入があり、緩和されましたが、12日現在、まだ町のあちこちで警察官や小規模のデモグループを見かけます。イタリアに来るまで知らなかったのですが、イタリアの抗議行動は過激です。集団で石や火炎瓶を投げ、警察と衝突して逮捕者が出ることも多いのです。
 大規模なストライキがある時には市内のメーンの広場や政府の建物には近づかない方が安全です。旅行中にこのようなストライキに当たってしまったら? 運が悪かったと思うしかないです。早く終わればよいのですが。(和田忍=トリノ在住)


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