リポーター発

フランス

聖燭祭 クレープで祝う

2014/2/24

 「マリアお清めの日」と呼ばれる聖燭(せいしょく)祭が2日、フランスであった。イエス・キリストが誕生して40日後に当たるこの日に、聖母マリアが教会で出産後の身を清め、イエスが神の子として初めて教会に現れて祝福を受けたことにちなむ。祝日にもなっている。
 この祝日がフランスでは「クレープの日」とも呼ばれ、クレープを食べてお祝いすることになっているのだ。なぜこのようになったかは諸説ある。
 「欧州の先住民族のケルト人が太陽の形をしたクレープを祭りで食べた」「ローマ法王が巡礼者に贈った」。さらに「フランスのブルターニュ地方で余った穀物を処分するために作るようになった」などなど…。フランス人にも正確には分からないそうだ。
 同国中部のオルレアン市に嫁いで4年。聖燭祭には親類や友人と一緒にクレープを食べるのがこちらの風習だ。ことしは、夫が日本人である友人方に夫婦で招かれた。小麦粉や卵、牛乳などを混ぜた生地を使い、テーブルの上に置いた専用の器具で1枚ずつ焼いてくれた。
 日本のクレープは生クリームやフルーツなど具がたくさん入っているのに対し、フランスのは簡単。具には砂糖やジャム、バター、そして「ヌテラ」というチョコレート風味のスプレッドが用意されていた。おいしいので、シードル(リンゴの発泡酒)を飲みながら7枚も食べた。
 この日にまつわる占いの習慣がある。片手にコインを握った状態で、もう一方の手で持つフライパンからクレープを放り上げ、再びうまくキャッチできると、この1年間の幸運と繁栄が訪れる―という。友人の家は専用の器具を使うのでもちろん実行は無理。でもその占い話で大いに盛り上がった。
 多くの家庭がクレープを食べる聖燭祭前は、1月中旬からスーパーなどで商戦が始まる。売り場には各種小麦粉やフライパンが並ぶコーナーがお目見えし、市民が次々と買っていく。友人もクレープ用のフライパンを新調したそうだ。
 一方、自分で作るのが面倒な人はカフェなどで食べることもできる。1枚が1ユーロ(約140円)ちょっとからなので、とても手ごろ。何枚も食べて、ダイエットに苦しむ人もいるという。(マリエ悦木嘉子=オルレアン在住)

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