リポーター発

イタリア

電車内 スマホ盗難多発

2014/4/4

 チャオ! 春らしい天気が続くトリノから、きょうは暗い話題をお届けします。
 不景気がずっと続くイタリア。他の大都市に比べて安全といわれるトリノでも物騒な話が増えてきました。
 最近トリノ市民を悩ませているのは、路面電車内でのひったくりです。「電車の中でひったくり?」「簡単に捕まるのでは?」と思われるでしょうが、これが全く捕まりません。
 電車内で狙われるのはスマートフォン。日本と同様、イタリアでも乗客の多くがスマートフォンをいじっています。周囲に対する注意力が低くなるため、ひったくり犯に目を付けられるのです。
 スマートフォン端末は、200ユーロ(約3万円)以上する高額商品にもかかわらず、所有者の警戒心が低い。小さくて持ち逃げされやすく、中に入れるカードを変えれば名義変更できて中古市場で売ることができます。ひったくりが多発する背景には、このような事情があります。
 ひったくりが起きやすい状況として、乗客の多い夕方▽電車の入り口付近―が挙げられます。ひったくり犯は入り口付近に立っていることが多く、スマートフォンを操作している乗客を探します。
 停車中の電車が発車する寸前、乗客からスマートフォンを奪って逃げるのです。追い掛けても犯人は雑踏に紛れてしまうため、見つけられません。ほんの一瞬の出来事です。運転手に事情を説明しても、警察に被害届を出すようにと言われておしまいです。
 イタリアの公共交通機関では乗車前に切符を買います。路面電車を降りる際、運転手の横を通る広島でなじみの方式とは異なり、一つの車両に3カ所ある乗降口のどこからでも乗り降りできます。
 運転手は乗客の乗り降りに関わらないので、不審な人物がいるかどうかは自分が注意しておかねばなりません。夜遅くは、運転席の近くに座るなどの配慮も必要です。
 今のところ危険とされる路線は限られていますが、車内で携帯電話を使う際は十分注意が必要です。ちなみに私が持っているのは、「ガラケー」と呼ばれる従来型のガラパゴス携帯。まあ、ガラケーは狙われないので、私の場合は大丈夫なんですけどね。(和田忍=トリノ在住、イラストも)

 わだ・しのぶ 広島市南区出身。広島市立大芸術学部卒業後、会社勤めなどを経て、2007年からイタリア人の夫とイタリアへ移住。2人の子どもとトリノで4人暮らし。現在、イラストなどの仕事を募集中。

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