リポーター発

アメリカ

博物館ガイド 邦人が活躍

2014/4/11
ビショップ博物館で、展示品を説明する井上さん 

ビショップ博物館で、展示品を説明する井上さん 

 ハワイ州・ホノルル市にあるビショップ博物館は、ハワイや太平洋諸島ポリネシア地域の文化にちなんだ美術工芸品や文献、写真など200万点以上を収蔵する。同州で最大の博物館だ。
 館の歴史は1889年にさかのぼる。カメハメハ王家最後の直系子孫であるバニース・パウアヒ王女が亡くなった後、夫で実業家のチャールズ・リード・ビショップ氏が、パウアヒ王女を追悼するため建設した。
 同館で、来館者に展示品を紹介するガイドの井上昌子さん(52)から説明を受けた。カメハメハ大王から始まるハワイ王朝の歴史や文化について、分かりやすく教えてもらった。私と井上さんは、昨年ホノルル市で開かれた広島原爆慰霊法要で出会った。
 井上さんの夫泰浩さん(53)は、広島市立大教授。ハワイ大客員教授を務めるため、昨年4月に広島から2人で訪れた。着任をきっかけに「ハワイ王朝について学び、身に付けた知識を多くの人と分かち合いたい」と、同館でガイドとして活動することになった。
 ガイドになるには、同館スタッフの指導を受けながら、年表や固有名詞などを一つ一つ記憶に刻んでいく。最初の2カ月間は経験者と一緒に行動し、ガイドの雰囲気や説明のこつを学んでいったという。約2カ月間の勉強を経て、8月にデビューした。
 ガイドには多くの知識が必要だ。王や女王の人物像のほか、王朝が崩壊して米国の属領となり、第2次世界大戦後に米国50番目の州になるまでの経緯も語る。来館者からネックレスや腕輪など宝飾・工芸品について聞かれることもある。
 ガイドの資格審査に合格すると、写真入りの身分証明証と、制服として着るハワイの伝統衣装ムームーが渡される。
 井上さんは、とても活発な人で、ホノルルで開かれたイベントではお好み焼きの実演販売にも挑戦していた。井上さん夫妻は3月末に広島に帰られた。ハワイでの貴重な経験を話す機会が多くなるに違いない。(早坂知栄子=ホノルル在住)

この記事に対するコメント
一覧

  • ari 2014/4/18 17:57

    初めてコメントを入れます。ハワイからのリポートは、いつも歴史もさりげなく交えていますね。観光ガイドにはない内容で、いつも楽しく読んでいます。(広島の洋食好きより)

  • この記事にコメントするへ
  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

記事一覧