リポーター発

イタリア

復活祭 食の伝統に変化

2014/5/19

 チャオ! 新年度が9月に始まるイタリアでは、春休みはありません。しかし、ここはカトリックの国。復活祭の休暇があります。ことしは4月17〜27日に学校が休みになりました。学校再開後も、今度はメーデーで4日間の休み。5月の第2週まで学校はないようなものです。
 イタリアの行事には食べ物が付き物です。復活祭では、キリストの復活を象徴する卵やハト、子羊に関連した食事を取ります。卵の形をしたチョコレートやハト形のケーキ、子羊は芋と一緒にオーブンで焼いて食べるのが一般的です。
 しかし、食の伝統に変化が起きています。問題は子羊です。
 多くの動物愛護団体が「復活祭で子羊を食べる習慣は廃止するべきだ」と主張し、菜食主義者団体もこれに同調したキャンペーンを展開しています。イタリアで菜食主義者は年々増えています。
 団体のインターネットサイトや街頭広告には、食品トレーに入ってパッキングされた子羊を模したデザインや、「僕を食べないで! 復活祭では200万頭を超す子羊が殺されています」とのキャッチコピー付きの写真が掲載されています。
 この時期、羊の消費量は年々低くなっています。不景気で消費全体が落ち込んでいるのが大きな要因ですが、これらの反対キャンペーンも影響しているといわれています。
 先日、トリノ中心部で動物愛護のデモがありました。100人を超える参加者が、食肉処理された直後の動物の写真を掲げ、動物愛護を訴えていました。残酷な写真ばかり展示されているため、子どもには見せたくないのですが、子連れのデモ参加者も結構いたので驚きました。
 「伝統よりも動物愛護」という気持ちは分からなくはないのですが、なかなか難しい問題です。(和田忍=トリノ在住、イラストも)

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