リポーター発

アメリカ

メモリアル・デー (早坂知栄子)

2013/5/31

 毎年5月の最終月曜日はメモリアル・デー。アメリカの公休日の一つで、ハワイでは日本語で招魂際と呼ばれる。朝早くから家族そろって墓参りをして、色とりどりの花をささげる。一見ピクニックのように楽しげな集いが、あちこちで見受けられる。

 もともと、メモリアル・デーは、アメリカの南北戦争で戦死した軍人をまつるものとして始まった。第1次、第2次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争の戦没者を合祀(ごうし)するようになり、ぐっと規模が広がった。
 国のために命を落とした勇士たちをまつるのだから、ワシントンでは大統領が国立墓地を訪れてスピーチをする。ホノルルでは、少年たちがパンチボールの丘の国立墓地で小さな星条旗を墓石ごとにささげる。



 南北戦争よりずっと前に、町から離れた山の中の村落で、それぞれの家族の先祖をおもう集まりがあったそうだ。日本のお盆にあたるといったらいいだろうか。そして、いまはこの招魂祭に発展したのだ。
 
 記念公園と呼ばれるセメタリーは、広々とした墓地で、見渡す限り美しく刈りそろえられた緑の芝生が広がっている。けさ行ったのはカネオヘのセメタリー。ゆったりうねる丘がどこまでも続く。真っ赤なヘレコニアやバード・オブ・パラダイス(極楽鳥)といった地元のトロピカル・フラワーが持ち込まれて、緑と見事なコントラストを見せている。

 ほかにも幾つか大きな記念公園があるが、今日はみな美しく花々に覆われていることだろう。

 メモリアル・デーは夏の到来を知らせる日でもある。ハワイでは毎年この連休に催される大イベントがある。それは、3日間にわたるヨット・レースである。1日目がアラワイ・ハーバーから裏オアフのカネオヘ・ヨット・クラブまで。2日目がカネオヘからカエナ・ポイントを回ってワイアナエ。そして3日目がワイキキまで戻る長くハードなレースである。
 ことしは天候にも恵まれ、適当な風もあっていいレースが繰り広げられた。しかし、自然がいつも優しく振る舞ってくれるとは限らない。

 20フィートから60余フィートまで大小さまざまな艇が技とエネルギーを出し切って競う。ゴールインしたヨッツメンたちは、いまごろメモリアル・デー・レースを語り合っていることだろう。 (ホノルル在住)

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