リポーター発

フランス

妊婦健診 複雑な仕組み

2014/7/7
オルレアン市が妊婦に配布している資料

オルレアン市が妊婦に配布している資料

 フランス生活も5年目。このたび、2人目の子どもを授かった。長女は2歳。私は、日本での出産経験はないが、日仏の妊婦健診は全く異なるようだ。
 フランスでは妊婦健診は予約制。出産3カ月前まで婦人科に通院し、その後は出産する予定の産科病院にかかる。産婦人科医が不足していることもあって、健診を断られることもある。友人は、ようやく婦人科の予約が取れて初めて健診に行った時には、妊娠4カ月目に入っていた。
 健診の仕組みも複雑だ。毎月、血液検査や尿検査は検査の専門施設で受ける。その結果を持って婦人科を受診し、触診と薬の処方をしてもらう。妊娠期間中、エコー検査は3回まで。それも処方箋を持ってエコー専門医を訪れる必要がある。
 さらに、妊婦の血液で胎児のダウン症などの先天性異常の確率を調べるテストが義務付けられている。確率が高い場合、十分なカウンセリングを受けるためだろう。
 妊婦への食事指導も驚いた。胎児にうつる恐れのある感染症トキソプラズマにかかる妊婦が多いらしく、妊娠中は生の魚や肉、卵などを食べないように言われる。
 予定日は9月。いまでこそ妊婦生活を楽しんでいるが、文化も国民性も異なるフランスで、子どもを2人も育てられるか悩んだ時期もあった。
 夫は家事をよく手伝ってくれるし、優しい。ただ一点問題がある。フランス人特有の「個人主義」の持ち主なのだ。間違っていても自説を曲げず、衝突することもある。フランス人は離婚率も高い。こんなリスクをつい考えてしまう。
 一方で、4年間の生活で互いの欠点を見詰め合い、克服する自信もついた。近くに住む義母とは気が合い、子育ても手助けしてくれる。
 フランスでは健診から出産費用まで全て国が賄ってくれる。3歳までは月180ユーロ(約2万5千円)の補助もある。子どもが2人になると、さらに手厚くなる。少子化対策が充実している。
 夫と力を合わせ、新しい家族を迎えるつもりだ。(マリエ悦木嘉子=オルレアン在住)

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