リポーター発

トルコ

花もおいしいズッキーニ

2014/9/8
ズッキーニの花を調理する女性

ズッキーニの花を調理する女性

 今月初旬、エーゲ海地方のリゾート地ムーラ県のボドルムを訪れた。たくさんのリゾート客がメーン通りから海辺に向かって進む。ついて行くと、道の脇のバケツに花がびっしり詰められていた。朝顔の花を細長くしたような形で、きれいな山吹色。ズッキーニの花だと聞いた。夏が旬で、毎朝摘み取るという。40個入りで5トルコリラ(約250円)で売っている。
 ズッキーニはトルコ全土で食べられているが、花まで食べるのはエーゲ海や地中海地方のみ。季節も5〜9月に限られる。夜に花が咲き、昼までに摘み取らないとしぼんでしまうという。
 私は以前、スパイスをまぶした米を花に詰めて炊き上げた「チチェッキ・ドルマス」という食べ物を口にしたことがある。一口サイズで冷まして食べることが多い。
 一方、ボドルムのペンションで「今の季節は揚げた方がおいしい」と勧められた。朝食で作ってくれるというので、花を買ってから台所へ。へたを取り除き、小麦粉やトウモロコシの粉、卵などで衣を作る。そこへ花をくぐらせ、オリーブオイルで揚げる。
 トウモロコシの粉を加えることで外はかりかり、中はふわふわに仕上がる。かすかに花の香りがして、ズッキーニの甘さを感じる。とろける舌触りに、不思議なほど違和感なく何個でも食べられた。ニンニク入りヨーグルトをかけて食べると、さらにおいしいらしい。地域によっては花を食べることに違和感がある人もいるが、この味を一度知るとくせになるそうだ。
 エーゲ海地方はオリーブオイルで野菜や野草を食べる機会が多い地域。毎年5月から出回る鮮やかな花を心待ちにし、飽きるほど食べて翌年を迎えるのだ。(岡崎伸也=コンヤ在住)

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