リポーター発

フランス

フランス・学校の開門は10分間だけ

2015/10/30

 長女が9月から幼稚園(年中組)に通い始めた。フランスも日本と同じように、幼稚園は義務教育ではない。しかし、フランスの幼稚園は「幼稚学校」と呼ばれ、小学校に入る前の準備段階として、重要な位置を占めている。
 幼稚学校は3歳になる年から通う。フランスには保育園は存在しないので、日本のように幼稚園か、保育園かという選択肢はない。3歳を迎える年が来れば、全員が幼稚学校に通う。1月から12月生まれが同じ学年となり、10月生まれの長女は入学当初はまだ3歳になっていなかった。
 この幼稚学校、公立と私立があり、公立の場合、何と授業料が無料である。ただ、住んでいる場所によって、通う幼稚学校は決められているので、その学校に行くしかない。
 学校の時間帯は、その市町によって多少の前後はあるが、長女の場合は、月、火、木、金曜が午前8時半から午後4時45分まで。水曜は午前中だけである。数年前まで、幼稚学校や小学校は水、土、日曜が休みになっていたが、教育水準のレベル低下を懸念する声が出て、少しずつ、水曜の午前中だけ開校する学校が増えてきた。
 保護者にとって大変なのが、子どもの送り迎えである。学校は始業と終業の時間に合わせて門が開くのだが、その時間はどちらも、わずか10分間しかない。子どもを守る防犯上の理由とはいえ、その時間内に登下校しないと入れてもらえない。
 仕事などで、その時間に間に合わず、送り迎えができなかったらどうなるか。その場合、有料ではあるが、学校内で子どもを預かってもらうことになる。日本の児童館をイメージしてもらえば分かりやすい。遅れたら自動的にそちらに連れて行かれるので、よくよく時間には気をつけなくてはいけないのだが。
 また、昼食を家で食べる子どもが少なくないので、昼休み時間(午前11時半〜午後1時半)の始めと終わりにも、門が10分ずつ開く。長女も、わが家で昼食を取るので、私は毎日家と学校を4往復している。
 学校でやっていることは日本と大差なく、絵を描き、歌ったり、踊ったり。学年が上がると少しずつ字を書く練習もするようだ。長女は幼稚学校が大好きで、毎日楽しんで通っているよう。子育ては大変だが、わが子の成長を見るのは何よりの喜びだ。(マリエ悦木嘉子=オルレアン在住)

幼稚学校の開門時間は決まっており、開くまで待たねばならない。正門前の待ち風景はフランスではおなじみだ 

幼稚学校の開門時間は決まっており、開くまで待たねばならない。正門前の待ち風景はフランスではおなじみだ 

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