リポーター発

アメリカ

米国・りんごジュース 秋の風物詩

2015/11/10

 欧州のオーストリアから大西洋を越えて、米国中西部のミシガン州ロチェスターに転居して2カ月余り。この町は大都市デトロイトのお膝元にありながら、サイクリングやウオーキングを楽しめる小道や、子どもたちと散歩できる自然豊かな森が多く点在する。
 秋を迎え、山々は次第に美しく紅葉し、家々のポーチにはオレンジのかぼちゃなどが飾られる。公園では落ち葉のじゅうたんで子どもが遊びに夢中。冬支度なのか、木の実を加えて忙しそうに走り回るリスの姿もかわいい。
 秋晴れが続いたので、先週末、近所のイエーツ・サイダー・ミル(Yates Cider Mill)の工場へ行った。お目当ては、ミシガンの秋の味覚であるアップルサイダー。リンゴを圧搾した無ろ過の100%りんごジュースで、生産工場は「サイダーミル」と呼ばれる。ミシガン各地にある、このミルを巡るのが秋の風物詩なのだ。
 工場は1876年の創業。老舗だけあって見学待ちの列ができていた。10分ほど待って入場。持ち帰り用の1ガロン(約3・8リットル)のボトルが飛ぶように売れていたことに目を奪われた。工場では1時間に300ガロン(約1100リットル)のりんごジュースが生産できるという。絶え間なく、新鮮なサイダーが次々に補充されるのも納得だ。
 工場の一角にあるカウンターで買ったサイダーとシナモンドーナツを味わった。サイダーを1口飲むと、実際に新鮮なリンゴを丸かじりしているような甘酸っぱさが口の中に広がった。川沿いの散歩道を、サイダーを片手にドーナツを〓張りながら歩く。この時季ならではのぜいたくだ。
 ちなみに、ミシガンの州の花は「りんごの花」である。地元紙によると、州のリンゴの生産量は国内で3位、商業用に植えられているリンゴの総樹木数は約900万本。リンゴ園の広さは約1万4千ヘクタールもあり、地元経済に大きく寄与しているのだそうだ。
 「An apple a day keeps the doctor away.」=1日1個のリンゴは医者いらず、ということわざがあるほど、健康によいと言われるリンゴ。この秋、お土産に買ったリンゴで、アップルパイやジャム作りを楽しんでみようと思う。(プーセンプ麻衣=ロチェスター在住)

この時季、りんごジュースの生産工場「サイダーミル」は見物客でどこも大にぎわいだ

この時季、りんごジュースの生産工場「サイダーミル」は見物客でどこも大にぎわいだ

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