リポーター発

ドイツ

ドイツ・馬に触れる伝統の祭り

2016/2/22

 5日から9日までの5日間、シュツットガルト郊外の町レオンベルグで「馬市場」が開かれた。325年もの長い歴史を誇る伝統的なお祭り。馬術競技や馬の競りのほか、乗馬セラピーに関するセミナーや馬をテーマにした芝居など、実に豊富なプログラムが用意されていた。カーニバル(謝肉祭)の時期と重なり、ブラスバンドによる仮装パレードも楽しむことができ、町は活気に満ちあふれた。
 私は7日にあった地元乗馬クラブによる馬術競技ショーを観覧した。馬にまたがるのは、下は小学校低学年から上は高校生ぐらいまでの女の子たち。背筋をびしっと伸ばし、堂々とした姿で馬を操っていた。
 7年間乗馬を習っているという中学生ぐらいの女の子は、高さ1メートルほどの障害物を飛び越える競技で一度もミスすることなく見事走行して、観客を沸かせた。競技の合間には、少女たちが大旗振りのダンスを披露し、会場を盛り上げた。
 競技が終わると、競技場の外に出てきた馬を触ろうと観客の子どもたちが大勢集まってきた。大きな馬を前に怖がる様子もない。ドイツでは馬と触れ合える牧場などが多いため、人間と馬との距離感が近いのだろう。女の子の習い事として乗馬が大人気なのも納得がいく。今回の馬術競技ショーを見学し、乗馬クラブに入会したいと思う子もきっといるだろう。
 聞けば、何年間も本格的な練習を積んだ後、プロの大会へ出場する子も珍しくないそうだ。月謝に加え、馬の飼育費なども負担することを考えると、決して安い習い事ではない。きっと情緒教育の観点などもあり、幼少から馬との関わりを大切にしたいと願う親が多いのだろう。
 ショーの後は、旧市街に移動してブラスバンドによる仮装パレードを見学した。周辺地域で活動する複数の吹奏楽団が、それぞれ個性的な衣装やフェースペイントで登場。ドイツらしい木組みの古い建物が集まる旧市街の風景と、赤や青、黄など色鮮やかな衣装のコントラストが印象的だった。
 今回見学することはできなかったが、最終日には、何百頭もの馬が集められ、競りがあったようだ。馬もカラフルな衣装を着て登場したそうで、お祭りのフィナーレを飾るにふさわしい光景だったとのこと。来年はぜひ全てのイベントを楽しみたいと思う。(宮武加苗=シュツットガルト在住)


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