リポーター発

アメリカ

米国・マグマ由来 緑のビーチ

2016/5/4

 ハワイ州で一番大きな島であるハワイ島には、いくつものきれいなビーチが存在する。溶岩が小さく砕けてできた黒い砂浜のプナルウ黒砂海岸、全米一美しいビーチに選ばれたハプナ・ビーチ、冬の間はなぜか姿を消すマジック・サンド・ビーチなど、それぞれユニークな存在だ。
 今回、親友と一緒にハワイ島の最南端にあるグリーン・サンド・ビーチを訪れた。名前からも分かるように、グリーンの砂浜が特徴である。ビーチまでの大半の道は車が1台通れるかどうかの狭さで、大きな岩がごろごろ転がる悪路。レンタカーの保険も適応されない地区なので、運転には十分な注意が必要だ。
 幸い、今回はハワイ島で生まれ育った彼が、自宅から四輪駆動車で駆け付けてくれたので心強かった。しかし、車で行けるのはビーチ最寄りの駐車場まで。その先、ビーチまでの約3キロは徒歩しかない。聞けば1時間以上かかるという。車を降りると、目の前にはゴツゴツした道が遠くまで広がる。海風も強く、砂や土も舞う。
 そんな状況だったが、2人が初めて会った頃の話をしながら歩いた。思い起こせば、大学のオリエンテーションで自分が資料を落とし、それを拾ってくれたのが彼だった。その時はお互い急いでいて、話さなかったが、その週末のダンスパーティーで再会し、すっかり意気投合した。毎週のように遊びに出かけ、いつしか親友、それ以上のOhana(ハワイ語で家族)と呼べる存在になっていた。
 そうこうしながら坂を上ると急に視界が開けた。断崖絶壁の中に突如現れた緑色のビーチ。過酷な行程だったが目の前に広がる緑色のビーチ、エメラルドグリーンの海がそれまでの疲れを吹っ飛ばしてくれた。
 ただ、ビーチに下りるには、断崖絶壁の中に開けた急斜面を行くしかない。砂に足を取られながら何とかビーチに着くと、今まで見たことがない緑の砂浜が広がっていた。しばし言葉を失う。緑の砂は、昔起きた火山の噴火で流れたマグマに多く含まれていた、かんらん石が時間とともに波に削られ、砂状になったものだそうだ。
 火山の噴火や立地などさまざまな条件が重なって生まれた奇跡のビーチ。ちなみに、このかんらん石は8月の誕生石。宝石がちりばめられた秘宝のビーチともいえる。2時間ほど至福の時を過ごし帰路に就いた。
 留学先のハワイで、さまざまな場所に出掛け、貴重な体験をたくさんできるのも、自分をサポートしてくれる人たちのおかげだ。特に親友は冒険好きなので、いつもわくわく、どきどきな体験をさせてくれる。今度はどこで何をしようか。それを話すだけで心が躍るハワイなのである。(中島敬=ヒロ在住)

断崖に囲まれたビーチの美しさにしばし見とれるが、日差しと海風はかなり強烈だ

断崖に囲まれたビーチの美しさにしばし見とれるが、日差しと海風はかなり強烈だ

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