リポーター発

アメリカ

米国・マウナケア 荘厳な星空

2016/6/13
満天の輝きをたたえる天の川の美しさに息をのむ。流れ星を数えながらしばし時を忘れた 

満天の輝きをたたえる天の川の美しさに息をのむ。流れ星を数えながらしばし時を忘れた 

 私が5月まで留学していたハワイ大ヒロ校があるハワイ島は、世界にある13気候のうちサハラ、北極を除く実に11の気候が存在する。ヒロは、島内でも雨量が多い地域であり、熱帯林や大きな滝がいくつもある。一方、ヒロから約120キロ西にあるコナに行くと太陽が降り注ぐ。コナは晴れた日が多く、コーヒーの栽培地として有名だ。
 コナへ向けて島を横断する途中、通称サドル・ロードの真ん中にあるのがマウナケア(4200メートル)である。「マウナケア」とは、ハワイ語で白い山の意味。その名の通り、冬になると山頂に雪が積もる。山頂は天候や大気の影響が少なく、天体観測に絶好の場所なので、11カ国13基の天文台施設が建設されている。日本の国立天文台ハワイ観測所もあり、すばる望遠鏡が天空をにらむ。
 山頂に登るには、十分な防寒対応、そして高山病への対策が不可欠。途中、標高2800メートルの場所に休憩が取れるビジターセンターがあるが、道中は四輪駆動車でないとたどり着くこともままならない。それでも訪れる人が絶えないのは、山頂からの星空がまばたきを忘れるくらいきれいで荘厳なためである。
 われわれ学生は、山頂に登る装備もないので、ビジターセンターから星を眺めるのが通常のパターン。トイレも完備されており、ハワイ大の学生がボランティアで星の説明などをしているので、とてもフレンドリーな雰囲気だ。もちろん、センターでも日没後はハワイとは思えない寒さになるので防寒着が必要である。
 声を大にして言いたいのが、これまで生きてきた中で、マウナケアから見た星空の美しさを超える場所はないということ。たくさんの星がまばゆく光り、大きな流れ星をいくつも見ることができた。「星が降る夜」とは、このような景色を言うのだと思った。さらに驚いたのが、星空の川の中に人工衛星が肉眼ではっきりと見えたこと。宝石箱をひっくり返したような満天の輝きは今でもはっきりと覚えている。
 マウナケアを訪れた際、最も注意を払ってもらいたいのが、ここがハワイの人々にとって神がすむ神聖な場所であるということ。浮かれすぎず、節度をわきまえ、最高の天体ショーを心ゆくまで楽しんでもらいたい。この星空を見れば、私たちが無限に広がる宇宙の中で、地球という小さな青い星に生まれ、紡いでいる生命の尊さ、そして素晴らしさを感じることがきっとできるはすだ。(中島敬)

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