リポーター発

フランス

フランス・急なストライキ 保護者の悩みの種に

2016/10/12
教室の前に張られたストライキのお知らせについて説明する先生

教室の前に張られたストライキのお知らせについて説明する先生

 フランスでは、9月1日から新学期が始まったばかりだが、先日、幼稚園に長女を連れていくと、先生から「明日は給食とアクティビティーがありません」と突然知らされた。
 長女が通うのは、公立幼稚園で、預かってもらえる基本時間は午前8時35分から午後3時50分まで。そして、延長保育として、その後、同4時50分まで、オプションで歌や踊りを楽しむアクティビティーの時間がある。もし親が仕事の都合で、子どもを決められた時間に送迎できない場合は時間外の一時預かりもある。
 ちなみに幼稚園の先生の仕事は基本時間だけとなっている。朝と夕方の一時預かり、給食やアクティビティーの時間は補助の先生たちが担当している。お昼時間は、家に帰ってご飯を食べてもいいし、学校で給食を食べてもよい。
 日本だと幼稚園や保育園に子どもを連れていくと、最初から最後まで同じ先生が面倒をみてくれるが、フランスでは、きっちりと分業制だ。実はこの補助の先生たちがよくストライキを起こすのである。しかも、それが分かるのがほぼ前日なので、親の悩みの種になっている。
 前日の急なお知らせは、正直たまったものではない。特に仕事をしている人は、その間の子どもの世話をどうしようと、あたふたしてしまう。家族や友達に子どもの世話を頼んだり、仕事を抜け出したりと、何とか都合をつけて対応しているようだ。
 ここフランスでは、ストライキが本当に多い。最近も、数カ月間にわたって、国有鉄道のSNCFがストライキをした。毎週決まった曜日の電車の本数を減らし、市民生活に少なからず影響があった。私が住んでいるオルレアン市はパリから電車で約1時間のベッドタウンなので人気がある街だ。パリまで仕事に通う人も多い。
 私の知り合いも、その一人なのだが、いつも乗る時間帯の電車がないので、「ストライキの間は1時間も早く家を出ないといけない」と嘆いていた。彼女の職場は、2度遅刻をすると解雇されるそうなのでまさに冷や汗ものだ。フランス人は時間にルーズなので、これくらい厳しくしないと、みんなが職場に来ないからというのが理由とのこと。ストライキの有無は関係ないそうだ。
 そして、私鉄やバスなどもストライキをすることがある。日本からストライキがあったとのニュースを最近聞いたことがない。それを考えれば、お国柄とはいえ、フランス人の権利に対する主張はすごく行動的だと感じる。(マリエ悦木嘉子=オルレアン在住)

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