リポーター発

フランス

フランス・車の修理日 交渉で早く

2017/1/26

 前回、車を購入した話を書いた。念願のマイカー、運転にもだいぶ慣れてきた。さて、先日のことだ。車に乗って友達の家の前で待っていたら、後方の車から見知らぬ青年が降りてきて、こちらに近づいてきた。
 彼が言った。「車のタイヤの空気が抜けていますよ」。日本なら、すぐに車を降りて確認するのだが、私にはできなかった。実は少し前に、友達が同じように声を掛けられ、車から降りてタイヤを確認している最中に、車の中のかばんなどを全て盗まれる被害に遭ったばかりだったからだ。
 そんなことがあったので、その時は車内から、「ありがとう」と一言だけお礼を言って終わった。そして、彼の車が去ったのを確認して、車外に出てタイヤを確認した。すると、本当に空気が抜けているではないか。
 日本なら、すぐにカー用品店に車を持っていくことができるのだろうが、フランスではまず、タイヤの空気が本当に抜けているか確認するのが流儀である。ガソリンスタンドは、セルフサービスが大半で、たいていタイヤの空気を自分で入れられる場所がある。まずは空気を適正量まで入れ、その後走って、抜け具合を確かめるのだ。
 そして、本当に空気が抜けていれば修理してくれるガレージまで車を運び、直してもらう。タイヤを買ってきて、自宅で交換する人も多いそうだが、私には無理な選択肢である。結局、タイヤの空気が抜けていることが分かった。ガレージで修理することに決めたが、行きたい時に行けるわけではない。まずは予約が必要なので骨が折れる。
 インターネットで予約をしようと思ったが、一番早くて10日以上先の時間しか空いていない。困ったが、同時にフランス人がネゴシエーション(交渉)が大好きなことを思い出した。「店に直接行って交渉するしかない」―。心は決まった。そして、店のスタッフに事情をあれこれ説明すると、何と3日後の予約が取れた。
 予約日に車を持っていき、点検してもらうと、空気が抜けていたタイヤに切りこみが入っていた。ほかのタイヤにも同じような症状があり、ブレーキにも不具合が見つかった。修理代がかかり、痛い出費であった。
 個人間での車の売買だったので、いろいろ問題があったようだ。しかし、事故が起こる前に、発見できたのでよかった。そう前向きに考え、今日もハンドルを握っている。(マリエ悦木嘉子=オルレアン在住)

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