リポーター発

アメリカ

米国・子の科学研究 会場盛況

2017/2/28
研究内容をまとめたボードは色とりどり。子どもの創意工夫に笑みがこぼれる 

研究内容をまとめたボードは色とりどり。子どもの創意工夫に笑みがこぼれる 

 相変わらず氷点下の気温が続く2月のミシガン州ロチェスター。この2日には、春がいつ訪れるのかを占う伝統行事「グランドホッグデー」があった。
 冬眠から目覚めたグランドホッグが巣穴から出て、自分の影を見なければ「春は間近」、自分の影を見れば「冬はあと6週間続く」とされる。そして、今年の結果はというと―。後者であった。暦の上では春であるが、しばらく寒い日が続く。春が待ち遠しいのは米国も日本も一緒だ。
 ところで、この時季恒例の小学校行事がある。「サイエンス・フェア」と呼ばれ、日本で言う夏休みの一人一研究のようなもの。学年によっては研究結果をプレゼンテーションする必要がある。
 まず、テーマを決めて実験をするわけだが、仮説を立て、実験、結果、結論までを導く本格的なものだ。内容はディスプレーボード(100センチ×120センチ)にまとめる。それらは提出日に体育館で展示されるのだが、個人ごとに段ボール製のブースで仕切ってあり、見応えがある。
 わが家の低学年の娘たちは、液体で虹色の層を作る▽酢を使ってゴムボールのような卵を作る二つの実験に取り組んだが、楽しそうであった。これが4年、5年生になると、作品の前で研究内容を審査員に発表しなければならない。質疑応答もある。実験内容だけでなく、相手に分かりやすく伝え、自分の意見をしっかり主張することが重視されるという。
 放課後、会場が一般公開されるというので足を運んでみた。入り口ではポップコーンが売られ、壁面などに風船やリボンが飾られている。100点以上はありそうなディスプレーボードの鮮やかさもあって、まるでお祭り会場のようだ。
 展示コーナーの研究分野は幅広い。銀河系を工作で再現したものや電流実験、植物の成長要件をまとめたものなど内容は多彩だ。タブレット端末で実験風景を紹介するものもあった。中央テーブルには指紋採取やボタン電池を使った光るバレンタインカードの工作といったハンズ・オン(体験学習)コーナーもあり、幼児も楽しめる。
 この「サイエンス・フェア」は学区だけにとどまらない。優秀な研究は州レベル、そして全国レベルの選考へと、こまを進めることができる。地球温暖化やがん治療など、世界的な問題に挑んだ優秀な学生たちが大統領府に招待される「ホワイトハウス・サイエンス・フェア」も存在する。
 子どもの発想に驚かされることは多い。「See Think Wonder(見て、考えて、疑問に思う)」の繰り返しを通して、これからも小さな科学者たちに自分を取り巻く世界の面白さを発見してほしいものだ。(プーセンプ麻衣=ロチェスター在住)

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