リポーター発

ドイツ

ドイツ・自然豊か そり滑り満喫

2017/3/14
専用ゲレンデでそり滑りを楽しむ子どもたち

専用ゲレンデでそり滑りを楽しむ子どもたち

 北海道よりも高い緯度に位置するドイツ。皆さんが思う以上に冬の寒さは厳しい。北部の港湾都市ハンブルクより南部ミュンヘンの方が冷え込みが厳しく、特にアルプスに近い地方では雪がよく降る。
 ドイツ人は年末年始やカーニバル(謝肉祭)の休暇を使って、アルプスや隣国のオーストリア、スイスまでスキー旅行に出掛けることが多いが、あえて遠出はせず、近場でそり滑りを楽しむ人もいる。住宅地でも自然が豊かで、近所の森や畑などに足を運べば十分そり滑りを満喫できるからだ。混雑したスキー場へ行くよりもお手軽だ。
 ドイツ人の家庭には、何台もそりがあるから驚く。木製だけでなく、プラスチック製、中には手作りのものまであるが、主流は伝統的な木製のそりである。全長120センチ前後のがっしりした造りで、大人が乗っても大丈夫。ハンドルやブレーキはなく、体の重心を移動させて、曲がったり、スピードを調整したりしながら止まる仕組み。少しばかり技術が必要になる。
 市販されている木製そりは、50ユーロ(約6千円)前後からあるが、高いものだと数百ユーロのタイプも。ちなみに、本格的で良質のそりは、長く使っているうちにアンティークな深い味わいが出てくるので、とてもおしゃれである。
 ただ、最近はプラスチック製のそりが多いようだ。デザインが豊富でカラフルなので、子どもたちに人気がある。軽く持ち運びが便利な上、ハンドルやブレーキもついているので操作も簡単だ。中には足元がスキー板になっている雪用スクーターも登場している。毎年、新しい滑り方ができて、さぞ子どもたちはうれしいだろう。
 「ポポリュッチャー(お尻滑り)」と呼ばれる簡易用のそりも人気だ。薄い座布団のようなものをお尻の下に敷いて滑る。スピードは出ないが幼児でも安心。価格も1枚2ユーロ(約240円)から3ユーロ(約360円)とお手頃。色や形が違うタイプを何枚も集めるのが楽しみになっている。
 近所で物足りない場合は、スキー場のそり専用ゲレンデがよいだろう。積雪も十分だし、本格的に楽しめる。わが家族は、シュバルツバルト(黒い森)の小さなスキー場へ日帰りで行くことがある。家があるシュツットガルトから南西へ約70キロ、車で約1時間の場所である。そり用ゲレンデにリフトはなく、滑るよりも坂道を歩いて登る時間のほうが長いが、雄大な自然を眺めながら滑るのは実に気持ちがよい。
 3月に入って、少しずつ春めいてきたドイツ。しかし、まだまだ厳しい寒さが続きそう。春の到来が待ち遠しいが、できればあと少しだけ、そり滑りを満喫しようと思う。(宮武加苗=シュツットガルト在住)

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