リポーター発

イタリア

イタリア・クラスごと 宿題量に差

2017/9/6
イタリア版の夏休み帳。国語、算数、英語、社会、理科があるが日本でおなじみの自由研究や読書感想文はない

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 イタリアの新年度は9月から始まる。今ごろは、子どもが学校に持っていくリュックサックが売り場をにぎわせている。そのお値段は50ユーロ(約6500円)程度である。小学校は5年制で、期間中のクラス替えはなく、担任も代わらない。
 担任と相性がよくない、クラスになじめないという場合は、児童がクラスを変わるか、転校するのが一般的である。副担任は数年で代わるが、担任の場合、本人の希望か、病気以外で代わることはほとんどない。
 そのためか、クラス運営で担任が持つ裁量は大きい。学校や学年全体で統一されたルールがあまりないというのも関係しているが、担任のキャラクターや指導法でクラスの雰囲気がかなり違う。遠足の場所も制服の有無も彼ら次第といってもよい。
 例えば教科書はクラスによって出版社が違う。どれを使うかは担任が決めるからだ。ここで一つ問題なのが、担任が休むと、そのクラスの授業が途端にストップしてしまうことだ。教科書が違うため、他の先生では授業に対応できない。娘のクラスでも、担任が数週間病欠した。その間、本当に授業がほぼなかった。
 教科書の置き場もクラスごとにさまざまだ。日本のように曜日ごとの時間割に応じて準備する習慣がない。息子のクラスでは、月曜に全ての教科書を学校に持参して平日は置きっ放し。週末の金曜になると全部持って帰ってくる。
 一方、娘は毎日全部の教科書を持っていき、持ち帰る。当然、そのリュックは息子に比べるとかなり重い。私が持ってもかなりの重さだ。子どもの登下校に付き添い、荷物を持ってやる親が多いイタリアだが、甘やかせ過ぎなどと言わないでほしい。
 宿題の量もクラスで差がある。日本と違うのは、宿題が多過ぎると多くの保護者から不満が出ることだろう。帰宅後、宿題に時間を取られ過ぎると親にとって困るというのが理由らしい。家族でゆっくりと過ごす時間を優先する国民性だからなのか、こういう意見はかなり多い。
 幸いわが家は、宿題は週末のみといった方針の先生なので、こういった問題は発生していない。しかし、知り合いの中には、宿題の量を減らすために、担任と話し合いの場を持ったという親も実際に多くいる。
 「日本で毎日出される宿題の量はね。漢字と算数のプリント、そして縄跳びもあるんですよ」などと教えてあげることも考えたが、考え方が違うのでこちらではきっと否定されるだけだろう。
 トリノでは7日から新学期だ。夏休みの宿題はイタリアでもあるが、できなかったら、それはそれで仕方ないというお国柄である。ただ、宿題が終わらず、バタバタしている子どもは日本だけでなく、ここにもいる。(和田忍=トリノ在住)

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