リポーター発

ドイツ

ドイツ・教育システム 個性重視

2017/12/12
長男の小学校入学式の様子。背中よりも大きい色とりどりのバッグがかわいらしい 

長男の小学校入学式の様子。背中よりも大きい色とりどりのバッグがかわいらしい 

わが家の6歳の長男は今年9月、小学校へ入学した。早いもので入学から数カ月がたち、新生活にもだいぶ慣れてきたようだ。一安心ではあるが、実は日本式の考え方との違いに驚くことも少なくない。
 ドイツではクラスによって授業の開始・終了時間が違う。同じ1年生でも登下校の時間が異なるのだ。そのため、クラス分けの際には同じ地区の子どもを集め、集団の登下校が容易になるよう配慮されている。
 また授業は、毎日同じ時間から始まるとは限らない。長男が所属する1年B組は1時間目に始まる日が週に2日、その他は2時間目から。1時間目は午前7時45分から、2時間目は同8時35分からだ。入学当初は曜日ごとに起床時間が変わるので大変だった。
 レギュラーの授業以外に選択授業があるのも個性を重んじるドイツらしい。長男は宗教と縦笛の授業を選んだ。宗教は受講しなくてもよく、自分でカトリックかプロテスタントを選べる。縦笛は音楽の授業では習わないので、派遣講師が教えてくれる。
 高学年になるにつれ、コーラスや演劇、ネーティブによる英会話など選択科目が増えていく。ただ、各自で毎日の時間割に気を配る必要がある。最近、1年生の担任が誤って何人かの児童を1時間早く帰宅させてしまった。結果、選択科目の授業を受けられなかったそうだ。ただ先生ばかりを責めるのは酷だと思う。
 給食システムも日本とは異なる。最近になって日本の小学校に近い「全日制」と呼ばれるシステムを導入する学校が増え、給食が出るようになった。しかし、長男の学校は半日制なので、正午か午後1時の授業が終わってから、家に帰って昼食を取ることになる。学童保育に通っている長男の場合、授業の終了後、児童が集まる施設内の食堂で昼食を取る。
 そして特筆すべき日本との最大の違いは、ドイツの小学生は4年生で、将来を大きく左右する選択を迫られることだろう。若干10歳にして、大学進学、職業訓練、職人コースなど、どの道へ進むかを決めなければならない。それも4年生までの成績次第であり、進めるコースも限られてくる。
 個人の意思や適性を尊重し、才能を最大限に伸ばしてくれるドイツらしいシステムでもあるが、遅咲きの子もいるであろうことを考えると、若干早すぎる進路選択ではないかと私は思う。これから先の数年間、長男の特性をしっかりと見極め、正しく、最良の選択をしなくてはならない。毎日、一喜一憂しながらも、長男にとって最良な教育が受けられることを心から願っている。(宮武加苗=シュツットガルト在住)

この記事に対するコメント
一覧

  • コメントはありません

  • この記事にコメントするへ
  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

記事一覧