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ドイツ・エコ意識 暮らしに浸透
「環境にやさしいエコの国」と聞いてドイツを思い浮かべる人も少なくないだろう。実際、ドイツで生活してみると、日常生活のあらゆる場面で環境への配慮を感じる。
私が暮らす南部の都市シュツットガルトは大手自動車メーカーや関連会社が数多くある自動車産業の街だが、車による大気汚染には厳しく対応している。例えば、スモッグ注意報が発表された日には、電車の運賃が半額になる。公共交通機関の利用を促し、市街地への車の乗り入れを減らすためだ。
市内中心部には「環境ゾーン」と呼ばれる地区があり、一定の排ガス基準を満たした車しか入ることができない。通行許可の証しとして車の窓ガラスには緑色のステッカーが貼られており、もしステッカーなしでこのゾーンへ入ると罰金が科せられる徹底ぶりだ。
ごみを出さない努力や出たごみの再利用も徹底している。スーパーでのビニール製レジ袋が有料化されて久しいドイツだが、昨年から、新たに衣料品店や本屋、電機店などでもビニール製レジ袋が有料になった。再生可能な紙や、環境にやさしいジュート素材でできた買い物袋も売られている。少し割高になってもこれらを選ぶ人が少なくない。
ビール瓶やペットボトルを回収し、再利用する流れも浸透している。スーパーの入り口にある自動回収機にボトルを投入すると、バーコードで種類別にいくらになるかを読み取ってくれる。すべて終えると、合計金額が載ったレシートが出てくるので、レジでそれを差し出すと、買い物代金から差し引かれる仕組みだ。わざわざ酒屋や飲料専門店へ行かなくても、買い物のついでに利用でき便利だ。
普段の生活の中でも、ドイツ人は可能な限り無駄をなくそうと心掛けている。その典型的な例がエレベーターである。私は地上3階建てに6世帯が暮らす、ドイツでは標準的なマンションの最上階に住むが、小さな子どもがいるわが家以外でエレベーターを使う人を見たことがない。
それどころか、洗濯室のある地下1階から地上階まで、大きな洗濯物籠を担いで階段を上る住人によく会う。わが家へ来客がある場合、日本人ならほぼ全員がエレベーターに乗るが、ドイツ人は必ずと言ってよいほど階段を使う。お年寄りや体の不自由な人にとってエレベーターは不可欠だが、自分で歩ける人が、わざわざ電力を使うのは環境によくないと考えるのがドイツ流なのだ。
このように、個人レベルでも自然環境への意識が高く、社会全体で無駄を減らそうとする仕組みが構築されているドイツ。この国が環境先進国であるのは間違いないだろう。あらためてそう思う。(宮武加苗=シュツットガルト在住)
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