リポーター発

ドイツ

ドイツ・湖がホッケーリンクに

2018/5/7
湖上でアイスホッケーを楽しむ人たち

湖上でアイスホッケーを楽しむ人たち

 北海道とほぼ同じぐらいの緯度に位置するドイツの冬は厳しい。4月に入ると日本ではもうすっかり春だが、ドイツでは冬と春が交互に入れ替わるとても不安定な季節になる。
 そんな中、先日、珍しい光景を目にすることができた。湖の上でアイスホッケーを楽しむ人たちの姿だ。氷点下の日が続いたため、湖が凍っていたのだ。寒いドイツでも人が歩けるほどに凍ることはそう多くはないので、とても驚いた。
 湖上では、十数人の大人がゴールを持参して試合をしていた。激しくプレーをするというよりは、氷の上を悠々と滑りながら、大自然の広いホッケーリンクを楽しんでいるようだった。その周りでも、小さな子どもたちがスケート靴を履いて楽しそうに滑っている。怖がる様子もなく、人があまりいない端の方まで滑って行く姿を見て少しヒヤヒヤしてしまった。
 湖上を歩いた経験がない私は、いつ氷が割れやしないかと気が気でなかったが、近くにいたドイツ人は「氷は十分に厚いから大丈夫だ」とまったく気にしていない。自然豊かな国でおおらかに育ったからなのか、それとも経験上、危険がないことをちゃんと分かっているのか、いずれにしても、美しい冬の湖上の風景を満喫しているようだった。
 先の平昌オリンピックのアイスホッケー男子で、ドイツは強豪カナダを破り、決勝まで進んだ。国民的スポーツであるサッカーほど有名ではないが、アイスホッケーの人気が少しずつ上がっているのを感じる。長男が通う小学校の遠足でも、先日は地元のアマチュアチームの試合を見てきた。子どもの習い事として、アイスホッケー教室に通わせる親もいる。身近に楽しめるスポーツが増えることはうれしい。
 暗く長いドイツの冬を乗り切るためにも、スポーツが果たす役割は大きいと思う。寒空の中でも思う存分に身体を動かすことで、運動不足を解消したり、憂鬱(ゆううつ)な気持ちを少しでも吹き飛ばしたりすることができるからだ。本格的な春の訪れを心待ちにしながらも、冬にしかできないことを今、思いっきり楽しんでみようと思う。(宮武加苗=シュツットガルト在住)

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