リポーター発

ドイツ

ドイツ・アットホームな結婚式

2018/9/3
お城での婚姻の儀式後、記念写真を撮る新郎新婦

お城での婚姻の儀式後、記念写真を撮る新郎新婦

 日本でおなじみのジューンブライド。欧米では、6月に結婚をすると幸せになるといわれており、ここドイツでも6月から8月にかけて結婚式を挙げる人が圧倒的に多い。雨が少なくて気候が安定しており、美しい緑や花に白いウエディングドレスがよく映える理想的な季節といえる。
 ドイツへ来てから何度か結婚式に参加する機会があったが、いずれもアットホームな雰囲気で、形式も実にさまざまだった。
 一番シンプルなのは、戸籍役場での結婚。役場内の専用の部屋で、担当職員の進行の下、誓いの言葉と書類の署名が行われる。部屋には簡単な装飾がされている場合もあり、15分程度のシンプルな儀式の後は、親族・友人らとシャンパンでお祝いしてもよい。もちろん、日本のように手続きだけを簡単に済ませ、後日、レストランなどで盛大に祝う場合もある。
 キリスト教徒の場合は、教会で挙式をするのが一般的だ。牧師や神父の前で婚姻届に署名をして誓いの言葉を交わせば、戸籍役場に行かなくても正式に夫婦となる。だけど、キリスト教徒として申請していない人は教会で婚姻届を出すことはできない。ドイツには教会税があり、毎月、一定額を給料から差し引かれる仕組みになっている。そのため、教会で結婚できるのは、正式に教会税を納めている人に限られるからだ。
 教会では式が挙げられない、でも役場ではどこか味気ないという人は、お城に役場の職員を呼んで結婚式を挙げることもできる。お城には専用の部屋があり、出向いた役場職員の前で婚姻の書類に署名し、誓いの言葉を交わす。
 儀式自体は役場内と同じく簡単なものだが、何といっても、荘厳で華やかな歴史ある欧州のお城で結婚式を挙げられるのは夢のようだ。式後はそのまま庭園でウエディング写真を撮ったり、城内または近くのレストランで夜まで披露宴を催したりする。私たち夫婦もこの方法で結婚式を挙げたが、本当に良かったと思う。
 どんな形式であれ、ドイツの結婚式は日本に比べると、かしこまった雰囲気はなく、実にアットホームだ。よほど仲の良い同僚でない限り、会社関係者の姿はなく、親戚であっても交流の深い人しか出席しない。披露宴も大まかな流れはあるものの、きちんとしたプログラムはなく、終始、和やかなムードで進行する。解散時間も自由で、夜が更けてきた頃に1人、2人と人数が減っていく。
 残念ながら結婚した人の半数は離婚するのがこの国の現状でもある。しかし、人生で一番幸せな時間を、仲の良い人たちと気を張りすぎることなく、祝福できるのはとてもすてきなことだと思う。(宮武加苗=シュツットガルト在住)

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