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【新庄みそ(広島市西区)山本美香社長】 少量多品種を生かし世界へ

2019/3/18
山本社長にインタビューする小西さんと森本さん

山本社長にインタビューする小西さんと森本さん

 創業から95年を迎えた老舗みそメーカーの新庄みそ(広島市西区)。甘酒や塩こうじも含め約300種類を造る。主力の合わせみそは、コメとムギのこうじを通常より多く使い、甘めで風味豊かに仕上げている。昨年4月からかじを取る山本美香社長に、事業展開や学生へのメッセージを聞いた。
(聞き手は、安田女子大・小西望、県立広島大・森本万貴)

 ―昨春に就任してから、社内で心掛けていることは何ですか。
 会長(前社長)が社是とした「工夫・創造・実行」を受け継ぎつつ「笑顔・感謝」を意識している。忙しくてイライラするのではなく、ひと呼吸置いてほしい。余裕を持てば仕事もスムーズにいきやすくなる。
 ―輸出にも力を入れているそうですね。
 国内の市場が縮小している一方、海外では日本食ブームが広がり、みその需要も高まっている。この4、5年で、うちの海外の売上比率は1%から4%近くにまで伸びている。
 日本国内と同じように、地域によって味の好みが異なる。少量多品種を製造できるうちの強みを生かして、市場に合った商品を提供していきたい。
 ―広島経済大(安佐南区)と協力して商品開発をしたそうですが、意外な意見やアイデアはありましたか。
 昨年4月から月1回会議を開き、商品のパッケージなどを検討した。学生たちは、多くの人にみそ汁を毎日飲んでほしいと考えてくれている。コーヒーに添えられているようなポーションカップの容器や計量できるキャップ付きボトルの案は、みそを使いやすくする発想で思いがこもっていると感じた。5月のひろしまフラワーフェスティバルでの初披露を目指して、学校紹介やクイズが載った小分け袋を準備している。
 ―商品開発の裏話などがあれば教えてください。
 ロングセラー商品だけでなく、時代に合わせた商品づくりのために5、6年前、商品開発委員会をつくった。工場や営業部などさまざまな部署の社員で意見を交わしている。約5年前、こうじブームに合わせて塩こうじを開発した際は反対の声も大きかったがヒット商品となった。
 ―他社に負けない強みは何ですか。
 会長の商品開発力と1トンタンクで少量多品種を製造できる点。工場に温度を一定に保つ設備があるので約2カ月でみそができる。
 ―2023年の創業100周年に向けての抱負や新たに取り組みたいことなどありますか。
 近年、日本に観光客が増えているので広島ブランドの品をたくさん届けたい。将来、みそやしょうゆ、日本酒など発酵食品を楽しく学べる食のテーマパークみたいなものをつくれたらいい。前向きな姿勢で何でも楽しんで取り組みたい。
 ―座右の銘を教えてください。
 「敬天愛人」。幼い頃、人を相手にせず天を相手にし、小さいことを気にするなと祖母に教わった。また、大変な時こそ「いつも楽しく」仕事をしようと努めている。
 ―学生にメッセージやアドバイスをお願いします。
 何事にもチャレンジしてほしい。今は無駄だと思うようなことも、いずれ経験として全て生きてくる。

 ▽やまもと・みか 1985年広島女学院短大を卒業後、マツダ入社。88年から電子オルガン講師、主婦などを経て2003年4月、新庄みそ入社。総務部長や営業部長、取締役などを経て18年4月から現職。広島市西区出身。

 ▽新庄みそ 本社は広島市西区三篠町。1923年、現在地で創業。安芸高田市吉田町に工場を持つほか、東京、大阪、福山、防府、高松市に営業所を構える。資本金3千万円。2018年3月期の売上高は16億8400万円。従業員数85人。

【インタビューを終えて】
 県立広島大2年・森本万貴(20) 営業・工場など、多くの部署の声を聞き商品を開発しているエピソードに引かれた。何が起こるか分からない人生に対し、私も前向きな姿勢で取り組みたい。

 安田女子大3年・小西望(21) 社長の人生経験豊かな話を聞き、私も枠にとらわれず、いつか実りを迎えることを信じていろいろなことに挑戦しようと思った。社長から頂いた勇気を自身の就職活動に生かしたい。

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