リポーター発

フランス

【フランス】外出制限 取り締まりも

2020/3/30
空っぽになったスーパーのパスタ売り場

空っぽになったスーパーのパスタ売り場

 フランスでも被害が拡大している新型コロナウイルス。マクロン大統領が感染拡大を防ごうと、12日に続き16日にも全国民に向けてテレビ演説をした。フランス全土で17日から最低15日間、外出を大幅に制限すると発表。認められたのは、必要最低限の買い物や医療機関の受診、在宅勤務が難しい人の通勤くらいだ。外出には証明書が必要で、違反者には最大135ユーロ(約1万6千円)の罰金が科される。まさに前例のない措置だ。

 12日の演説では、国内の保育園や幼稚園、小中高校、大学を16日から無期限で休みにすると発表した。演説で「外出を必要最低限に」との忠告があったのだが、さすがフランス人というべきか、13日以降も外にはいつもと変わらず人があふれていた。このところ好天のせいか、散歩などを楽しむ人も多く見られた。

 フランスでは、普段からマスクをする習慣がない。重病者に見られるので、誰もしないのだ。周りのフランス人と話していても「新型コロナウイルスなんてインフルエンザと同じでしょ」などの声をよく聞いた。

 このように危機感のない人が多いため、16日にも演説をすることにしたらしい。20分間の演説の中で、「私たちは戦争状態だ」という発言を6回も繰り返したのが印象的だった。「感染拡大を抑えるため犠牲を払ってほしい」とも訴えていた。外出を取り締まる警察官や憲兵を10万人動員。違反者には罰則も科すことを強調した。日本人と比べてマイペースに生きるフランス人には、これくらいしないと駄目なのかもしれない。

 翌日、食料品を買いにスーパーへ行くと、入店制限をしていて、外に列ができていた。パスタや卵、パンなどの売り場は空っぽ。朝一番に行けば、多少は補充されているが、午後には売り切れてしまう。

 店員は手袋を着用して対応しているが、やはりマスクはしていない。しかし、道中ではマスクをしている人を見掛けるようになった。17日から少しずつ薬局に入荷され、処方箋があれば買えるようになった。

 長女が通う小学校の先生は、課題のメールを送るため、休みの間も学校に来ているようだ。メールの内容は、自宅でもちゃんと勉強ができるような素晴らしいものである。教科ごとに「この問題を何分かけて解くように」などの指示が詳しく書いてある。そして、規則正しく生活しているか気遣って時々、電話もくれる。急な発表だったにもかかわらず、丁寧な対応に感心した。

 狭いアパートの中にいると、精神的につらくなる。子どもたちもエネルギーを持て余しているようだ。今までできなかった家の片付けでもしよう。楽しみを見つけて、乗り切るしかない。一刻も早く、日常生活に戻れることを祈るばかりである。(マリエ悦木嘉子=オルレアン在住)

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