リポーター発

学生リポーターが聞く
  • この記事にコメントする

【エブリイホーミイホールディングス(福山市)社長 岡崎浩樹さん】地域の食支える「地縁店」

2021/1/27
岡崎社長(右端)にインタビューする左から藤原さん、市川さん、手島さん

岡崎社長(右端)にインタビューする左から藤原さん、市川さん、手島さん

 広島、岡山、香川県に計45店舗を構える食品スーパーのエブリイを中核とし、飲食業や夕食材料宅配事業を展開するエブリイホーミイグループ(福山市)。「地域の食を豊かにしたい」との創業理念を引き継ぐエブリイホーミイホールディングス(同)の岡崎浩樹社長(41)に、事業への思いや学生へのアドバイスを聞いた。
(聞き手は、広島修道大・藤原杏、市川愛実、広島工業大・手島慶祐)

 ―大学卒業後はコンサルティング会社に就職したのですね。
 私が生まれた年に祖父と父が「ヨシケイ福山」を創業。家族で集まると、自然と仕事の話が家の中で出てきていた。祖父は夕食材料宅配のメニュー表を僕ら子どもたちに見せて「どう思う?」と聞いていた。そんな環境で育ち、「仕事って楽しそうだな」「自分も大人になったら経営者になりたい」と思っていた。
 そこで、経営者になるために、若いうちから経営者の立場に立って考える仕事がしたいとコンサルティング会社を選んだ。しかし、入社1年目はひたすら営業の電話を1日200件かける仕事。入社前にイメージしていた仕事とは違ったが、どうすれば成果が出せるのかを考え、会社のデスクの前に鏡を置き笑顔で話せているかチェックしたり、録音した自分の声を聞き直して話し方を変えてみたりと工夫を重ねた。
 電話一つとっても工夫の余地がある。その後、先輩社員が訪問しきれないほどのアポイントを取れるようになり、入社1年目に自分も経営者に会えるようになった。その経験から、「仕事の価値は取り組み方次第で変わる」をモットーに、その会社で6年間勤務した。

 ―2019年5月にエブリイホーミイホールディングスの社長に就任しました。大切にしていることは。
 「地縁店(ちえんてん)」という考えを大切にしている。全国の卸売市場が衰退する中、福山の青果と鮮魚の市場は強い。「生鮮が強いエブリイ」という評価を頂いているのも、福山の地で創業できたおかげだと思っている。エブリイでは、現在も全店の青果・鮮魚バイヤーが毎日市場に出向き、それぞれのスタッフが各店舗のお客さまのニーズに沿った商品を仕入れて販売しており、その姿勢は今後も大切にしていきたいと考えている。
 多店舗展開をするためには、同じ仕様の店舗をつくっていく方が容易だが、単なる規模拡大や売り上げ至上主義を目指すのではなく、僕は10店舗あったら10店舗違う店をつくっていきたい。各店がその地域で愛される店になるよう、地に足を付けて取り組みたい。

 ―他社に負けない強みは何ですか。
 「人」です。通常、本部で考えたことを現場が忠実に実行するのがスーパーのスタイルだが、エブリイでは各店舗で売り方や企画などをどんどん工夫してくれている。本部の了解は必要ない。その地域のニーズを一番知っているのは店舗で働くスタッフだと考えている。うちには工夫や挑戦が好きなスタッフがたくさんいてくれている。
 例えば昨年10月にリリースしたエブリイのアプリのPR方法や、創業30周年での企画などだが、店舗ごとの取り組みを社内の情報共有ツールを通じて情報交換している。他店の取り組みをまねたり、さらに工夫を重ねたりする店もあった。型にはまらず、みんなで高め合ってお客さんに喜んでもらう。手間はかかるが、楽しんでくれているし、私自身も皆のユニークな発想に驚かされている。

 ―学生へのアドバイスをお願いします。
 エブリイでは「若い力」がたくさん活躍してくれている。活躍している人に共通する要素は「素直」「プラス発想」「勉強好き」であること。学生の皆さんも、失敗を恐れずどんどん挑戦していってほしい。間違っていたら軌道修正すればいい。なぜうまくいかなかったのか分析をして、もう一度挑戦することが人の成長につながる。皆さんの可能性は無限大だと思う。

 ▽おかざき・ひろき 関西学院大商学部卒。コンサルティング会社勤務を経て2007年、ホーミイダイニング入社。エブリイ常務などを経て、16年からエブリイ社長、エブリイホーミイホールディングス副社長。19年から現職。福山市出身。

 ▽エブリイホーミイホールディングス 本社は福山市。2014年設立。中核のスーパーの「エブリイ」は、広島、岡山、香川県に45店舗を構える。そのほか、1979年に創業した夕食材料宅配の「ヨシケイ福山」や、飲食業「ホーミイダイニング」などが傘下。グループ全体の売上高は952億円(2020年6月期)。従業員数約5500人(20年11月時点)。

▽インタビューを終えて

 広島修道大2年・藤原杏(20)
 スタッフが来店客のニーズにどう応えていくか話し合ったり、来店客と一緒に今日の献立の話をしたり…。インタビューをしながらスタッフが生き生きと仕事を楽しんでいる様子が伝わってきて、とてもわくわくした。お客さまを第一に、スタッフのチャレンジ精神を伸ばすことに力を入れている会社だと感じた。

 広島修道大2年・市川愛実(20)
 エブリイは私もよく利用するスーパーで規模の大きな店をたくさん展開しているので、取材の前はガンガンと社員を引っ張っていく社長像を想像していた。しかし、取材してみると岡崎社長が会社の基盤をつくり、従業員を守り支えていく姿勢なのだと感じた。だからこそ従業員が挑戦できる会社なのだと思う。

 広島工業大4年・手島慶祐(22)
 従業員が失敗を恐れず積極的に面白い工夫を考え、競い合って挑戦していると聞き、いつでもチャレンジ精神を持つことが活力の源だと改めて学ぶことができた。私も目標を持ってたくさんの事に挑戦することが好きなので、これからも資格試験や、やったことのないことに積極的に挑んでいきたい。

この記事に対するコメント
一覧

  • コメントはありません

  • この記事にコメントするへ
  • 前の記事へ
  • 次の記事へ

 あなたにおすすめの記事

記事一覧