【サンフレ開幕前点検】<上>守備・新布陣の浸透 4バックに変更、より攻撃的に
J1広島は、27日にホームのエディオンスタジアム広島に仙台を迎え、2021年シーズンの戦いをスタートさせる。城福体制4季目の今季、課題の得点力アップを図るため3バックから4バックの新システムへ変更。新たな得点源としてジュニオールサントスが加わった。開幕直前の仕上がりを点検する。
「守備で多少のリスクを背負うことはあっても、攻撃のメリットを出したい」。攻撃のバリエーションの乏しさから8位に終わった昨季の経験。そして、就任4季目の「マンネリ」打破のために城福監督は今季、2019、20年シーズンに採用した3バックから4バックの新システムへの変更を決断した。
▽重要となるポジションは…
新システムの利点は昨季より前線に割く人数が増えることだ。3バックでは時には左右のウイングバック2人も加り、実質5人で最終ラインを形成。一方、4バックではDFラインが基本4人で、余った1人を中盤に配置することができる。トップ下を昨季の2人から3人に増やすことで攻撃に厚みをもたらし、前線の守備からゴールを狙う形も出しやすい。
より攻撃的なサッカーの追求は、裏を返せば守備の意識が薄まり失点のリスクが高まる可能性がある。一例は鹿児島キャンプ中にJ2磐田との練習試合(10日)で喫した失点。敵陣でボールを奪われて相手の速攻を受けた。両サイドバックは攻撃に参加し、最終ラインは2人となり、相手FWと2対2の状況。DFの背後を突くロングパスから一気にゴールを割られた。
センターバックに入る荒木は「前線の厚みが増える半面、守備で数的不利、同数になる場面も増える」と強調。GK林も「今季はGKと1対1になる場面も増えるだろう。しっかり準備し、止められるかが鍵」と気を引き締める。
前掛かりになる分、守備に回った際の準備は欠かせない。そこで重要度が増すのが前線と最終ラインのつなぎ役となるダブルボランチの存在だ。川辺は「自分のマークはもちろん、背後にいる相手もしっかりとケアしないといけない。守備の際のリスク管理が大切になる」と油断はない。
宮崎、鹿児島でのキャンプ中に実施した練習試合は5戦全勝(24得点、4失点)。ただ、J1勢との対戦はなく、新たな戦い方が通用するかは未知数だ。城福体制で築き上げた堅守を維持しながら、いかに得点力のアップにつなげるか。今季はワンランク上のテーマに挑戦する。(山成耕太)
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