2020年から続く巣ごもり需要に応える製品が好調です。汁漏れや輸送時の荷崩れを防ぐ容器をはじめ、スープと麺、具材を隔てて運べる2層式タイプ、カラフルなトレーなど。21年9月の宅配や持ち帰り用製品の売り上げは、前年同月比で2.8倍に伸びました。外食のお客さまへの認知度を高めるため、SNS(会員制交流サイト)などを使って情報を発信。当社ECサイトの登録者は月に千人超のペースで増加し、売り上げは2.4倍となりました。
20年9月から1年を通じて欠品を5個以下に抑えました。約1万1千種に及ぶ製品を安定的に届けるため、04年にシステムを導入。販売計画を基に、生産から資材調達、製品供給、在庫管理までを一元管理しています。平常時と異なるアイテムが出荷されるゴールデンウイークやお盆、年末は人工知能(AI)を駆使して販売を予測。さらに、工場設備のロボット化による作業効率化や物流ネットワークの増強などを進め、10万ケース相当の在庫の減少と欠品が発生しない状態を実現しました。
再生可能エネルギーの活用を新たに進めており、まずは関東の拠点に太陽光発電設備を導入します。リサイクルトレー(エコトレー)は、新しい材料から作られたトレーに比べ、二酸化炭素排出量を1キロ当たり約30%削減できます。全てのリサイクル工場の使用電力を太陽光で賄うことで、さらに7%の削減につながります。25年のカーボンオフセット達成に向け、努力を続けます。
製品全体に占めるリサイクル品の割合は約45%で、回収した年間約8万5千トンのトレーとペットボトルを再利用しています。環境意識の高まりから、当社のエコトレーの使用を売り場に表示するスーパーが増え、今年3月には全国で2千店に達する見込みです。そうした中、製品の主原料であるポリスチレンが21年だけで3度も価格が上がり、12月より製品全般の値上げをお願いするに至りました。今後も製品開発に磨きをかけるとともに、生産性の向上にも尽力し、事業環境の急激な変化に柔軟に対応していきます。
社名 | 株式会社エフピコ |
---|---|
本社所在地 | ■ 福山本社 〒721-8607 福山市曙町1-13-15 Tel 084(953)1145 ■ 東京本社 〒163-6036 東京都新宿区西新宿6-8-1新宿オークタワー(総合受付36階) Tel 03(5320)0717 |
設立 | 1962年7月 |
事業内容 | ポリスチレンペーパーおよびその他合成樹脂簡易食品容器の製造・販売、並びに関連包装資材等の販売 |
資本金 | 131億5000万円 |
売上高 | 1969億5000万円(2021年3月期) |
従業員数 | 単体944人 連結4753人(2021年3月現在) |
支社・支店・工場 | 大阪支店、営業所9、総合研究所、工場19、リサイクル3、選別・減容10、物流19 |
関連会社 | エフピコ商事(株)、エフピコチューパ(株)、エフピコインターパック(株)ほか26社 |
ホームページ | https://www.fpco.jp |