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2022年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

市場縮小のピンチに反転攻勢


代表取締役社長 藤原 昭典 (ふじはら あきのり)

―新型コロナウイルス禍の影響が大きい一年でした。

 営業自粛や時短などで料飲店が注目されがちですが、酒造会社や卸業者、酒米農家なども大きな打撃を受けています。業務用のお酒に関わる業界が全国的に落ち込む中、広島県は特に悪いという印象を受けた一年でした。

 お酒を外で飲むことは全て不要不急となり、マーケットのサイズは縮小しました。戻っても7割程度とみられます。広島の酒造りが危ないと昨年9月、広島県酒造組合が「おおごとなんよ!」というチラシを作り、地元のお酒を飲んで、と訴えました。不要不急ではない、消費者にとって必要なお酒の飲み方をどう提案するかが今後の課題です。

―新たな取り組みを教えてください。

 当社の商品が酒販専門店、そしてその先の飲食店になかなか届かないことは、大きな課題と捉えています。この弱点を克服すべく新たなチャンネル開拓を目指し、今年は「純米大吟醸」や「高級スパークリング清酒」の新商品を展開します。また「生酛きもと造り」にもチャレンジしたいと考えています。

 昨年は、社内で部署横断型のプロジェクト「賀茂鶴チャレンジカップ」を実施し、四つのチームが企画から製造、販売まで行いました。4月から「青冴あおざえ」などの4商品を販売し、完売しました。

―2023年9月に創業150周年の節目を迎えます。

 直前期となる今期は下がっていく業績の流れを止め、反転攻勢させる大事な期と捉えています。もともと日本酒のマーケットは減少傾向にあり、1970年代のピーク時の4分の1にまで縮小しています。コロナが時計をさらに進めました。

―その変化にどう対応しますか。

 輸出、通信販売、酒蔵での直接販売に力を入れます。中国への輸出が好調で、販売額は過去2番目の高さに戻りました。通販は東広島市の「東広島 SAKE DE KANPAI! キャンペーン」とも連携し、送料無料などのキャンペーンを展開しました。直販はツアー会社と連携し、誘客に力を入れます。

 失敗を恐れず、新しいことにチャレンジし、マーケットの変化に対応する年にしたいと考えています。


発信拠点の一つである見学室直売所
概要
社名賀茂鶴酒造株式会社
本社所在地〒739-0011
東広島市西条本町4-31
Tel 082(422)2121(代表)
設立1918年8月(法人設立)
事業内容清酒「賀茂鶴」の醸造および販売
資本金1000万円
売上高20億7775万円(2021年9月期)
従業員数84人(2021年9月現在)
支社・支店・工場東京支社・御薗工場
関連会社賀茂鶴(株) (料飲店・佛蘭西屋)
ホームページhttps://www.kamotsuru.jp

企画・制作/中国新聞社地域ビジネス局
※2022年中国新聞元旦号に掲載したものです。