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2022年新春トップインタビュー 広島のトップが想いを語る

未来見据え10年計画 若手主導


代表取締役会長兼社長 北川 祐治 (きたがわ ゆうじ)

―昨年11月に創立80周年を迎えました。

 創業100周年の2018年に、社内3カンパニー制を導入して再スタートを切りました。このたびは会社設立の節目として、10年後に目指す姿とそのための10年計画を昨年1年間かけて練り上げました。具体的な目標の一つには平均給与の100万円アップがあります。若い世代から有志を募ってプロジェクトを立ち上げ、方向性や目標達成のプロセス、働き方の見直しなどを議論した上で取りまとめた計画で、社外発表は5月に予定しています。

―デジタル技術やデータの活用を推進しています。

 新型コロナウイルス禍で生産が停滞した20年春に、製品設計を2次元から3次元CADへの移行に本格的に着手しました。これを機に昨年1月、DX(デジタルトランスフォーメーション)戦略本部を設置。3次元CADの活用や人工知能(AI)による素材関連の不良分析を柱に取り組みを進めています。将来的には仮想空間で製品をモニタリングするデジタルツインや工場ラインの自動化を実現したいですね。また、コロナ禍で展示会や商談が難しいことから、昨年4月にホームページ上にウェブショールームを開設。国内シェア60%の旋盤用チャックをはじめ、最新の製品情報を発信し新規顧客開拓につなげています。

―次世代技術や新製品開発にも積極的に挑んでいます。

 中間柱がなく、広々とした空間構造の新型自走式立体駐車場の1号機が昨年3月、大阪府泉佐野市に完成しました。車の自動運転技術の進化を見据え、無人で車を誘導する自動バレーパーキングに対応した新工法です。10月には、つかんで搬送すると同時に寸法を測定する国内初のロボットハンドをシステムユニット化。単体より使い勝手がいいと好評です。また風力発電や送電線の点検などを想定した耐久性の高い産業用ドローンの開発も、昨年から子会社の開発チームを本社内に移し、大詰めの段階に入っています。

―今年の目標は。

 10年計画の初年度ですから一つ一つ成果を挙げていくことが重要。地方と共に生きてきた企業という立脚点を大事にしつつ、世界に通用するものづくりを進化させていきます。


スーパーロングスパンタイプ自走式立体駐車場
概要
社名株式会社北川鉄工所
本社所在地〒726-8610
府中市元町77-1
Tel 0847(45)4560
設立1941年11月(創業1918年3月)
事業内容・金属素形材事業(KMTカンパニー) 生型鋳造、ロストワックス精密鋳造、エバフォーム鋳造及び鋳物素材をベースとした機械加工品
・産業機械事業(サンテックカンパニー) コンクリートプラント・ミキサ、環境関連設備、建築用タワークレーン、自走式立体駐車場
・工作機器事業(グローバルハンドカンパニー) 旋盤用チャック、油圧回転シリンダ、NC円テーブル、パワーバイス、ワークグリッパ、ロボットハンド
・その他 特殊工作機械、医療関連機器、UAV
資本金86億4000万円
売上高(連結)487億5300万円(2021年3月期)
従業員数(連結)2777人(2021年3月現在)
支店・営業所・工場【支店】仙台、埼玉、東京、名古屋、大阪、広島、九州
【営業所】札幌、新潟、四国、沖縄
【工場】本社、本山、下川辺、中須、甲山、東京、和歌山、福山
関連会社 (株)吉舎鉄工所、(株)北川製作所、北川冷機(株)、(株)AileLinX、KMEX(メキシコ)、KTC(タイ)、上海鉄社(中国)、その他
ホームページhttps://www.kiw.co.jp

企画・制作/中国新聞社地域ビジネス局
※2022年中国新聞元旦号に掲載したものです。